労災保険法が改正されます ~押さえておきたい3つのポイント~
令和8年7月10日、「労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律」が成立しました。原則として令和9年4月1日から施行されます(一部の規定を除く)。
今回は、企業ご担当者様や働く皆様に特に関係の深い改正ポイントをご紹介いたします。
① 夫にのみ課されていた遺族補償年金の受給要件を撤廃
これまで、夫が遺族補償年金を受給するためには、原則55歳以上であることなどの要件が設けられていました。
今回の改正により、夫にのみ課されていた受給要件が撤廃され、男女で異なっていた取扱いが見直されます。
② 遺族が1人の場合の給付額を引き上げ
遺族が1人の場合の遺族補償年金は、一律175日分に見直されます。これまでより給付額が増えるケースがあります。
③ 一部の労災保険給付の請求期限(時効)を延長
脳・心臓疾患や石綿関連疾患など、業務との因果関係の判断に時間を要する疾病については、労災保険給付の請求権の消滅時効が2年から5年へ延長されます。
なお、対象となる疾病や給付、適用時期については、それぞれ定めがあります。
詳細な改正内容や施行時期、経過措置については、厚生労働省の公表資料をご確認ください。
実務への影響
今回の改正は、社会や働き方の変化を踏まえ、労災保険制度を現代の実情に合わせて見直すものです。
制度改正は、実際に労災事故や従業員の方からの相談があって初めて関係することも少なくありません。だからこそ、企業として制度の内容を正しく理解し、適切に対応できるよう備えておくことが大切です。
当オフィスでは、法改正の情報提供だけでなく、企業ごとの状況に応じた実務上の対応についてもサポートしておりますので、お気軽にご相談ください。


